龍「あれは蒼希が渡した妖刀!?」
翠「っ!…"霊"」
賢「駄目だ翠!」
翠がある構え 霊戻しを発動させようとした瞬間、賢人が翠の手を掴み止めた。
賢「オンソワカカラリンミョウワン"滅"!」
ドォン!
ギャアアア
そして次の瞬間には今まさに刀を振り上げ斬りかかろうとしていた妖を狙い、滅する。
翠「せやけど賢人さん!」
翠もすぐに符を投げ攻撃するも唇を噛み、悔しそうに刀を握り返す。
賢「晴明殿に止められているだろう!今、霊戻しを使えば明日は充分な力が使えないって!」
霊戻しは普段使う霊力とは違い、回復には時間が掛かる。故に晴明から明日の夜まで何があっても発動するなと言われているのだ。
しかし、すぐに結界が補強されるがあちこちから立て続けに結界を斬る音がする。
それに加え八俣遠呂智は重力に従いどんどん落ちてきていた。
翠「けど、このままじゃ!」
状況はまさに最悪。
?「あれは俺達が食い止める。」
スッと翠の前に現れたのは蒼い髪の少年。
翠「蒼希!?」
?「自分の不始末はきっちりつけるんやろ。まぁ、仕方ないから僕も手伝うよ兄ちゃん?」
クスクスと笑いながら蒼希の隣に並んだのは紫の髪の少年のような少女。
翠「紫苑!」