翠「クスクス、せやせや。拓海も龍之介も頑張ってるさかい疲れてるようやけど無理せんと下がっててもええんよ?」

拓・龍「「ヤダ!!」」

声を揃えて言う2人にやっぱりと苦笑。

翠「だと思うたよ。けど少し下がってな。気ィ張りすぎや。」

シャアァァァ!!

「「「!!??」」」

苦しげな叫びが上空から響き、その場にいたもの全てが上を見た。

「Σ!! 遠呂智が!」

「落ちてくる!?」

翠「っ!結界班及び結界を扱えるもの構えて!遠呂智を防ぎます!」

切羽詰まった声に少なからず動揺を隠せていない翠だが、適切な判断をする。

慌てて結界を張るも、それに合わせ何匹かの妖が刀を振り上げた。

「バカめ!間に合わんぞ!!」

一瞬早く結界が張られ安堵の溜め息をつく。

……が

ガシャーン!

「「「!?!?」」」

振り上げられた刀を結界が弾くどころか"紙のように斬られた"。

「なっ!グハッ!!」

「ギャッ!!」

ザシュッと肉を斬る音がしたと思ったら何人もの人が地に伏している。