白【あれ?貴様は】

?「いきなり何するんですか貴方は。」

呆れたように武器を引く男に白棹も苦笑する。

白【すまぬ。しかし、貴様のそれは間違えよう。】

確かにね。と笑う男、勘助は言わずと知れた憑依モードの姿。

白【しかしその姿、一体どうゆう技なのだ?】

ドォンドォンドォン!

他に攻撃を仕掛けながら隣に並ぶ勘助に問う。

勘「これは"憑依 百鬼創嵐"。9代目当主である志波のものが作った志波家当主に受け継がれる武器。
その名の通り、武器を己の体に憑依させ武器を創り続け嵐のごとく攻撃するのですよ。ただし、これは9代目と契約した妖がもとで作られた妖刀。志波の血筋としか憑依させることは無理なのです。」

翠「成る程、だから蒼希にも使えたのか。」

いつの間にか近くに来て話を聞いていた翠が頷きながら言う。

勘「まぁ、そうゆうことだ。しかし、これは謂わば妖を宿しているようなもの。故に暴走することもあるからいつしか禁術になったけれどね。」

龍「うへ、それってそんな危険なものだったんスか?」

おっかね~と汗を拭う龍之介。

拓「龍之介、もうバテたのか?」

龍「バテてねぇーし!お前こそ動き鈍くなってんぞ!」

拓「えー、そっかな?」

ケラケラと軽く笑う拓海に周りの緊迫など忘れて一気に毒気を抜かれる。

翠はそれが拓海の良いところだと思っていた。