【うおっ!?何じゃあの大猿は!!】
【仲間ではなかろう!陰陽師の式やもしれぬ!】
【見ろ!人間を連れているぞ!】
【ならば敵だ!殺せぇ!】
蛇の背にはまだまだ妖はいたようで、猿鶴と秋雅に気付くと一斉に飛び掛かった。
猿【何だ何だ?沢山いるが、ちったぁ骨のある奴がいるんだろうな?雑魚ばかりだったら承知しねぇぞ!ウッキー!!】
猿鶴はボキボキと指を鳴らし、楽しそうに笑っている。
猿【秋雅!こいつらは俺様が貰っていいんだよなぁ!?】
"つーか寄越せ!"と目が語っている猿鶴に秋雅は手を振り、さっさと片付けろという目を向ける。
バンッと掌に拳を打つ猿鶴。
猿【っしゃあ!楽しむとすっかあ!!】
猿鶴はそう叫び、猿らしく四つん這いで駆け出す。そして先頭にいた妖を殴り倒し、そのまま頭上に飛び上がると後ろにいた妖の攻撃を避けてお返しと言わんばかりにその顔面に全体重を叩き込んだ。
猿鶴はその体格では想像出来ないほどのすばしっこさで攻撃を避けて拳を使い脚を使い、はてには長い尻尾を使い敵を倒していった。