気づけばもう司という人の家の前まで来ていた。私は味わった事のない胸が張り裂けそうなドキドキ感、と共に緊張感。

ピーンポーン

「はい?どちら様ですか?」

「わしや、塩崎昌夫や」

お祖父ちゃんとこの人達って一体どういう関係?
見るからに、浅い関係じゃないのは私にもわかった。

「あら昌夫さん!とりあえず入って入って」

私はお祖父ちゃんの服の裾を少し持ち恐る恐る入った。
そこには若い女性が小走りで手を振りながらこっちに向かってくる。