「あたしが、熱出してなら、
わかるけど、どうして、あいつが
休むのよ?」


「何も、知らないの?綾?」

何も・・・って?

「昨日、綾が倒れた時、
雲野が、綾を保健室まで連れって行ったんだよ。」

あっ、それは知ってる。

「で、雨の中 傘さしながら高校生女子を、
保健室に連れていくなんて、
無理があるでしょ。
それで、雲野はびしょぬれ。

んで、ジャージがなかったために、
その服装で、授業を受けていたんだよね。

だからじゃない。今日、休みなの?」


えっ?嘘。そんなことあったの?


「それに、なんかね。雲野、
綾が、濡れたらかわいそうだったのか。
綾に、覆いかぶさるように 
保健室に、連れって行ってたらしいよ。」


そうなんだ。