じゅりは、駅のホームで、電話をかけたが、用事という用事があらへん。 「もしもし、元気? もしかして仕事中」 じゅりは、友達に久しぶりに電話をかけて、仕事中だったら悪いしと思いながら、聞いた。 「いや、違うけど、何」 「用事はあらへんねんけど元気」 「忙しいから、用事が無いなら切るわ」 ツーツーと電話が切れた音がじゅりの鼓膜に響いた。 それから、友達に用事が無い限り電話をしなくなった。