……。
その後、出店で適当な物を買って食べ、混雑する中でなんとか座れる場所を見つけて座った。
優ちゃんや健吾さん、朔也さんとは相変わらず連絡が取れなかったけど、
「気にすんな」と大雅さんに言われたから、あまり気にしないようにしながら空を見上げた。
「そろそろだねー」
と、大雅さんが言うのとほとんど同時に第一陣が打ち上げられる。
周りからは歓声が上がり、みんながみんな楽しそう。
…綺麗だなぁ。
龍輝さんと一緒に見たかったなぁ…。
「…龍輝さん、なんで連絡がつかないのかな…」
思わず出てしまった言葉に、大雅さんが笑う。
「他の女の子とあんなことやこんなことをしてる最中だからじゃない?」
「…龍輝さんがそんなことするはず無いですよ、大雅さんじゃないんですから」
「……あのさぁ、前から気になってたんだけど、俺の扱い酷すぎない?
その言い方じゃ、まるで俺が女の子をとっかえひっかえして遊んでるみたいじゃん」
「え、違うんですか?」
「違うよー」
けらけらと楽しそうに笑う大雅さん。
その後、たくさんの花火が打ち上げられる空を見つめて微笑みを浮かべた。
「キミの目に“俺”がどう映ってるかは知らないけど、だけど俺は多分、キミが思ってるような人間じゃないよ」
……そう、なのかな?
「じゃあ…どういう人間なんですか?」
「そりゃあもちろん秘密」
「えー…? すっごい気になるんですけどー」
「あはは、んじゃあヒント」
そう笑いながら、耳元に顔を寄せてきた。
「俺はね…――」
――…と、言いかけた時。