「………」
…確かに、はぐれないようにするにはそれが一番かもしれない。
けど…、大雅さんと手を繋ぐのは…。
「俺とじゃイヤ?」
「…嫌ですね」
「うっわ即答かよー。でも繋いじゃおっと」
「あ…」
…大雅さんの手が、私の手を掴む。
「キミに何かあったら俺が龍輝に殺される。
だから、今日は我慢してね?」
「あー…、はい…」
…大雅さんと繋いじゃった。
でも今更振りほどくなんて変だし、「龍輝に殺される」なんて言われたら余計、ね…。
「んー、やっぱり女の子の手って柔らかくていいねぇー。
周りから見たら俺たち恋人同士に見えるかな?
あ、花火はやめてホテルでも行こーか?」
「………」
……やっぱり手なんて繋がない方がいいかも…。
「あぁそういえば、この前のことだけど」
「…え?」