……。
夏休みの水族館はやっぱりすごく混んでいて、一瞬でも気を抜いたら迷子になっちゃいそう。
でも、龍輝さんが手を繋いでてくれるから、その心配は無いけどね。
「朔ちゃーん、迷子にならないように俺と手ぇ繋ぐ?」
「…アホか」
大雅さんと朔也さんのいつものやり取りにみんなで笑い、たくさんの話をしながら奥へと進んでいく。
大きな水槽の中を泳ぐたくさんの魚たち、
ラッコやアザラシも、のんびりゆったりそれぞれの生活を楽しんでいるみたい。
凄いなぁ。綺麗だなぁ。
大きいなぁ。可愛いなぁ。
色々なことを思いながら、龍輝さんをチラリと見たら…、
「…俺、魚ってあんまり食えないんだよな…」
…そんなことを言うもんだから、思わずブッと吹き出してしまった。