「…絶対起きてましたよね?」
「ん、まぁな」
「……はぁ…」
やっぱり、起きてたよね…。
つまり私は、龍輝さんに無防備な寝顔を見られてたってことになる…。
「なんだよそのため息。
て言うか、なんで潜るんだよ」
「…なんか、恥ずかしい」
「だからって今更隠れても仕方ないだろ」
…それは、そうだけど…、でもやっぱり、龍輝さんの顔をマトモに見ることが出来ない…。
「…私、よだれとか垂らしてませんでした?」
「んや、別に? つーかめちゃくちゃ可愛かった」
「…寝顔が可愛いとか、漫画の世界だけじゃないですか?
あぁでも、優ちゃんなら寝てても可愛いかも…」
…美少女、あるいは美少年なら寝てても可愛いかもしれない。
うん、絶対可愛い。
「…優ちゃんみたいな顔がよかったなぁー」
なんて言ったら、龍輝は苦笑気味に笑って私の頭をコツンと叩いた。
「お前が優みたいな顔だったら、好きになんねーだろ」