――……。


……。


…目を閉じて、どれくらい経っただろうか。

映画の音を遠くに聴いていたはずだけど、今はその音がしない。


て言うか、ここって…、


「……ベッド…?」


小さな明かりが僅かに部屋を照らす中、目を擦る。

私の体は柔らかな布団に横になっていて、タオルケットがふんわりとかけられてる。


そっか…、私、寝てたんだ。




「あ…」


と、そこで気付く。




「よぉ、起きたか」

「…っ……」


…すぐ隣に龍輝さんが居て、私を見てる。

て言うか私、龍輝さんの腕枕で寝てるっ…。


「…お、はようございます…」

「ん、まだ3時過ぎだけどな」


「そ、そうなんですか…。
ごめんなさい、私、知らない間に寝てたみたいで…」

「うん」


うわ…龍輝さんの顔、めちゃくちゃ近い…。


「あ、あのっ…ずっと起きてたんですか…?」


ドキ ドキ ドキ....


鼓動が速まる中、龍輝さんの顔を見つめながら言う。

それに答える龍輝さんは、ふっと小さく笑う。




「んや、俺も今起きたとこ」


……って、絶対嘘だよね…!?

“起きてましたー”って顔してるしっ…!!