[莉央side]
「凛李愛ちゃんジュースなくなってるじゃん。俺取ってくるよ!何がいい?」
「あ、なんでも…」
カナの友達が来てから明らかに凛李愛の様子がおかしい。
「ねー、これからみんなでカラオケでも行かない!?」
「お、いいねー!」
時計を見ると11時。
こいつらこれからカラオケ行くのかよ…
「奏汰行くでしょ?莉央くんも!凛李愛ちゃんと琉生ちゃんも行こうよー!」
「あー、ごめん。明日家族で旅行だからもう帰らなきゃ」
「あ、あたしはこんな時間に出歩いちゃいけないから…」
「そっか〜じゃあ今度行こうね♪」
「んじゃうちら8人だね!行こ行こ〜」
そう言って早速帰り支度を始める6人。
「凛李愛ちゃん今日は呼んでくれてありがと!また遊ぼうね?」
「ケーキご馳走様!これから学校でも仲良くしよ〜」
「う、うん…」
「凛李愛またね!お土産買ってくるからね!!」
「ありがと琉生。旅行、楽しんできてね」
「うん!」
「奏汰〜莉央くん〜早くー!」
外で俺とカナを呼ぶ女子3人。
「今行くー!莉央、行こーぜ!」
カナが靴を履きながら振り返る。
「…じゃあな」
見送りで廊下に立つ凛李愛の横を通り過ぎた時…
「…?」
振り返ると凛李愛が俺の服の裾を掴んでいた。
「凛李愛?」
凛李愛は俯いていてどんな表情をしているのかわからない。
「莉央〜?」
再びカナが俺を呼ぶ。
カナからは凛李愛が俺の服を掴んでいることは見えていないみたいだった。
「俺やっぱ行けねぇわ…他の奴にもそう言っといて」
「おけー!じゃあな〜」
カナが出て行き、騒がしかった家が急に静かになる。
「凛李愛…?」
俺は凛李愛と向き合い、凛李愛の顔を覗こうとする。
「明日…」
「ん?」
「明日はデートなの…?」
「は?」
顔を上げた凛李愛はほんのりと赤い頬にうるうるとさせた目。
「彼女…できたの?」
「お前急にどうしたんだよ」
「ほんとはッ!4人で…あんたと…ケーキ食べたかった…!」
急に大声で話し始める凛李愛。
その瞳には今にも溢れ落ちそうな涙。
「あたしだって…!"莉央くん"って呼びたいのに…!!」
「凛李愛…」
「あたしの方が!あんたと過ごした時間長いのにッ!!あたしの方が!あんたのことずっと近くで見てきたのにッ!!あたしの方が…あんたのこと、ずっと好きだったのに!!!」
え…?
今、なんて…
「あんたなんか…大嫌いだったのに…好きになるはずなかったのに……いつの間にか、あんたのことばっかり目で追っちゃうようになって…いつの間にか、あんたのことばっかり考えちゃうようになって…いつの間にか、あんたのことが!大好きになっちゃったのぉ〜!!!ふぇっ、うぅ〜〜〜」
とうとう声をあげて泣き出してしまった凛李愛。
大泣きしてる顔も可愛いな…
「ふぇッ!?」
次の瞬間、俺は凛李愛を強く抱きしめた。
凛李愛は驚いたのか泣き止んだみたいだ。
「明日…どうせ暇だろ?」
「え…?」
「…迎えにいくから」
抱きしめたまま、凛李愛の耳元で囁く。
「さっき、明日用あるって…」
「あるよ。凛李愛と会う用事」
「…ッ////」
俺の言葉1つでこんなにも反応してくれる凛李愛が愛おしい。
「じゃあ…明日11時に迎えいくから。支度して待ってろよ」
コツッと額と額を合わせ、凛李愛の目を見て言う。
「う、うん…////」
凛李愛はその距離に照れて真っ赤な顔で目を泳がせている。
「寝坊しないように今日は早めに寝ろよ」
凛李愛の頭をポンポンと撫でてから凛李愛から離れ、玄関に向かう。
「あ、料理もケーキも美味かったよ」
最後にそう言って凛李愛の家を出た。
その日の夜はあまり眠れなかった。
「凛李愛ちゃんジュースなくなってるじゃん。俺取ってくるよ!何がいい?」
「あ、なんでも…」
カナの友達が来てから明らかに凛李愛の様子がおかしい。
「ねー、これからみんなでカラオケでも行かない!?」
「お、いいねー!」
時計を見ると11時。
こいつらこれからカラオケ行くのかよ…
「奏汰行くでしょ?莉央くんも!凛李愛ちゃんと琉生ちゃんも行こうよー!」
「あー、ごめん。明日家族で旅行だからもう帰らなきゃ」
「あ、あたしはこんな時間に出歩いちゃいけないから…」
「そっか〜じゃあ今度行こうね♪」
「んじゃうちら8人だね!行こ行こ〜」
そう言って早速帰り支度を始める6人。
「凛李愛ちゃん今日は呼んでくれてありがと!また遊ぼうね?」
「ケーキご馳走様!これから学校でも仲良くしよ〜」
「う、うん…」
「凛李愛またね!お土産買ってくるからね!!」
「ありがと琉生。旅行、楽しんできてね」
「うん!」
「奏汰〜莉央くん〜早くー!」
外で俺とカナを呼ぶ女子3人。
「今行くー!莉央、行こーぜ!」
カナが靴を履きながら振り返る。
「…じゃあな」
見送りで廊下に立つ凛李愛の横を通り過ぎた時…
「…?」
振り返ると凛李愛が俺の服の裾を掴んでいた。
「凛李愛?」
凛李愛は俯いていてどんな表情をしているのかわからない。
「莉央〜?」
再びカナが俺を呼ぶ。
カナからは凛李愛が俺の服を掴んでいることは見えていないみたいだった。
「俺やっぱ行けねぇわ…他の奴にもそう言っといて」
「おけー!じゃあな〜」
カナが出て行き、騒がしかった家が急に静かになる。
「凛李愛…?」
俺は凛李愛と向き合い、凛李愛の顔を覗こうとする。
「明日…」
「ん?」
「明日はデートなの…?」
「は?」
顔を上げた凛李愛はほんのりと赤い頬にうるうるとさせた目。
「彼女…できたの?」
「お前急にどうしたんだよ」
「ほんとはッ!4人で…あんたと…ケーキ食べたかった…!」
急に大声で話し始める凛李愛。
その瞳には今にも溢れ落ちそうな涙。
「あたしだって…!"莉央くん"って呼びたいのに…!!」
「凛李愛…」
「あたしの方が!あんたと過ごした時間長いのにッ!!あたしの方が!あんたのことずっと近くで見てきたのにッ!!あたしの方が…あんたのこと、ずっと好きだったのに!!!」
え…?
今、なんて…
「あんたなんか…大嫌いだったのに…好きになるはずなかったのに……いつの間にか、あんたのことばっかり目で追っちゃうようになって…いつの間にか、あんたのことばっかり考えちゃうようになって…いつの間にか、あんたのことが!大好きになっちゃったのぉ〜!!!ふぇっ、うぅ〜〜〜」
とうとう声をあげて泣き出してしまった凛李愛。
大泣きしてる顔も可愛いな…
「ふぇッ!?」
次の瞬間、俺は凛李愛を強く抱きしめた。
凛李愛は驚いたのか泣き止んだみたいだ。
「明日…どうせ暇だろ?」
「え…?」
「…迎えにいくから」
抱きしめたまま、凛李愛の耳元で囁く。
「さっき、明日用あるって…」
「あるよ。凛李愛と会う用事」
「…ッ////」
俺の言葉1つでこんなにも反応してくれる凛李愛が愛おしい。
「じゃあ…明日11時に迎えいくから。支度して待ってろよ」
コツッと額と額を合わせ、凛李愛の目を見て言う。
「う、うん…////」
凛李愛はその距離に照れて真っ赤な顔で目を泳がせている。
「寝坊しないように今日は早めに寝ろよ」
凛李愛の頭をポンポンと撫でてから凛李愛から離れ、玄関に向かう。
「あ、料理もケーキも美味かったよ」
最後にそう言って凛李愛の家を出た。
その日の夜はあまり眠れなかった。