「うまい!凛李愛ちゃんすごいね!なんでもできるんだ」

「ありがとう」

「奏汰から聞いたんだけどこの家1人で住んでるんだって?女子高生1人なんて危なくない?大丈夫?」

「たまにお手伝いさんも来てくれるし平気よ」

「えーでも俺心配だな〜」

「ちょ、お前っ抜け駆けすんなよな!」


あたしはよく知らない男子3人に囲まれてケーキを食べる。


ケーキ…

ほんとは琉生と奏汰と…

篠宮 莉央と…

食べたかったな…


「篠宮くん!私隣のクラスなんだけどわかるかな?」

「あんたのことなんてわかる訳ないでしょ〜。てかこの機会に莉央くんって呼んじゃおっかな♪」


篠宮 莉央も女子3人に囲まれていた。


"莉央くん"って…

あたしの方が篠宮 莉央といた時間は長いのにあの子たちは一瞬で篠宮 莉央を名前で呼んでしまう。

あたしもうそう呼べたらな…


「莉央くん、明日一緒に遊ばない?」

「うちら明日他校の子とかも呼んでもっと大きいパーティーやるんだけどどう?」

「パーティーは今日ので十分だし明日用あるから無理」

「そ、そっか…」


クリスマスに用があるって…

誰かとデート…?

もしかしてもう彼女がいるのかも……