[凛李愛side]

朝、目を開けるとあたしの腕の中にいたのはテディではなかった。


「テディ…?」

「誰が"テディ"だ。いい加減離せ」

「ッ!?」


とても不機嫌な声を出したのはあたしの双方の胸の間に顔を埋めた篠宮 莉央だった。

勢いよく篠宮 莉央を突き飛ばす。


「なッ////なんであんたがテディ!?」

「だから俺は"テディ"じゃねぇって…テディならあそこ」


そう言った篠宮 莉央の視線の先を辿ると、無惨にも足元に追いやられたテディの姿が。


「お前さぁ…俺前言ったよな?"乳垂れる"って」

「…へ?」

「だから!男が2人もいんのにノーブラやめろよ」

「ッ////だって、苦しいんだもん…」

「1日くらい我慢しろよ…なんかあったらどーすんだよ」

「別に何も起こらないわよ」

「……」


無言であたしをじっと見つめる篠宮 莉央。


「何よ…ッ!」


途端に視界が反転。

あたしは両腕を押さえられ、布団の上に押し倒された。

上に跨る篠宮 莉央。


「男なんか何するかわかんねぇよ?お前この状況で抵抗できんの?」

「…ッ」


強く押さえられた腕はビクともしない。


「……」


真剣な眼差しを向ける篠宮 莉央。


「…ッ////」


あたし…

こんな状況なのに全然嫌じゃない…

それは、相手が篠宮 莉央だからで…


「……なんつー顔してんだよ…誘ってんの?」

「え…」

「冗談。襲われたくなかったらもう男の前でノーブラやめろよ」


そう言ってパッと離された腕。


「おいカナ起きろ。暇だから今日は俺が勉強見てやるよ」


篠宮 莉央は立ち上がり奏汰を起こし始めた。



それから奏汰と琉生が起き、それぞれシャワーを浴びてから勉強開始。

奏汰は篠宮 莉央にみっちりしごかれていた。