「あ、凛李愛やっと来たー!お邪魔してるよー」
「凛李愛ちゃん今日はよろしくね〜」
「琉生、奏汰、いらっしゃい」
着替えてからリビングに戻ると琉生と奏汰がいて、すでにノートを開いていた。
チラッと篠宮 莉央を見ると眠たそうに教科書に目を通していた。
「あ、あたし、紅茶いれてくる…!」
「…俺もいく」
篠宮 莉央!?
「別に1人で大丈夫だけど…」
「さっきは大丈夫じゃなかったよな?」
「う…じゃあ、お願いするわ」
篠宮 莉央と2人でキッチンに入る。
あたしはティーカップを人数分出し、ポットのお湯を注ごうとした。
「待て。お子ちゃまはポットなんか弄るな」
そう言ってあたしからティーカップを奪ってお湯を注ぎ始めた篠宮 莉央。
「は!?お子ちゃまってあたしのこと!?」
「お前以外に誰がいるんだよ」
「〜ッ!!」
ムカつくーーーー!!!!!
「…さっきさ、なんか言おうとした?」
お湯が注がれたカップにティーパックを浸していると篠宮 莉央が口を開いた。
「え、さっきって…」
"だってあたし、あんたのこと…"
〜ッ////
自分がとんでもないことを口走ったのを思い出した。
「な、な、なんでもないわよ!大したことでもないから!!」
「は?」
「できたわ!紅茶!!早く行きましょ!」
「あ、おい待て、俺が運ぶ」
篠宮 莉央が運んでくれた紅茶はさっきみたいにぶちまかれることなく、無事に琉生たちの元に置かれた。
「奏汰、わからないところがあったら遠慮しないで聞いてちょうだい」
「はーい!早速あったんだけどー、ここの…」
「どこ?あぁ、そこね、そこは…」
奏汰の教科書を覗き込んで説明していると隣から鋭い視線を感じる。
恐る恐る隣を見ると篠宮 莉央がすごい不機嫌な顔でこっちを見ている。
「〜ってことなんだけど、理解できたかしら?」
篠宮 莉央は見なかったことにして奏汰の方に向き直す。
「…わかった!凛李愛ちゃん説明うますぎ!!まじありがとー!」
「それならよかったわ。またなんかあったら聞いて」
「凛李愛、私もいいー?」
「もちろん!」