「あ、ねぇ」



靴を履き替えたところで、透き通ったような声に呼び止められる。



そこにいたのは、渡瀬先輩と最もお似合いで…


美人で大人っぽい先輩。




「葉月、先輩…」



「あのね、ちょっと…いいかな?」




本能的に危ない気がした。


ていうか怖い…。


絶対葉月先輩って渡瀬先輩のこと…。



あたし、何されるんだろ…?


お願い、助けて…!


「ねぇ、ちょっとでいいから…話せないかな?」



断った方が怖そうだと悟ったあたしは、頷いて、ノタノタと先輩の後をついて行った。