お座敷遊び。
代表的な物には
･投扇興
･とらとら
･金比羅舟々
等があるがどれが良いだろうか…。
小春は、瞬時にお客様に合った座敷遊びはどれなのかを考えた。
小春｢そうどすか？せやったら… 『とらとら』、やりまひょか。」
これなら座敷遊びにそう慣れていない方でも簡単に出来るし、且、このお客様は体を動かすのが好きな方だから 丁度良いだろう。
お客｢あぁ…。それやったら分かるわ。えぇやんか。決まりやな。」
それに…
とらとらは京子と京華が大好きな遊び。先程の気まずい雰囲気もなくなるだろうから。
京子｢うわぁ…とらとらどすか？うちの得意なやつどすわ。お兄さん、うちにも是非やらせとくれやす。」
京華｢うちも…えぇどすか？」
嬉しそうに、目を輝かせてお客の側に寄ってゆく二人。
単純だ。
小春（よかった〜。これで一安心かいね？）
とらと〜ら と〜らとら♪ とらと〜ら と〜らとら♪
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とらとら(虎拳)とは
言わばじゃんけんのジェスチャー版。
和籐内(加藤清正がﾓﾃﾞﾙとされる)は虎を退治し、虎は和籐内の母親(老婆)を襲い。和籐内は母親に頭が上がらないから
虎と和籐内→虎の勝ち
和籐内と老婆→老婆の勝ち
老婆と虎→虎の勝ち
となっている
ポーズはそれぞれ
虎：四つん這い
和籐内：槍で突く格好
老婆：杖をついて歩く
で、
客と舞妓(芸姑)の二人が、屏風を隔てて
三味線と唄に合わせて舞(振り)をしながら遊ぶ。
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客が勝てば客が褒美をもらえ、舞姑等が勝てば 客は酒を呑まねばならない。
客がぐでんぐでんに酔っ払え酔っ払うほど 滑稽で面白くなるというものだ。
そしてこの客はというと…
見事なまでに酔っ払うはめになった。
