指定ジャージで、髪も短いし、口調も男の子みたいだから、
最初、分からなかったけど、
昼休み中、ずっと話していると、女の子らしいことが分かった。
私に話し掛けたのは、本当にただ「だらだらしてたから」だ、そうで。
名前を知ってたのもただ「漢字が珍しいから」。
随分バッサリした性格の、心強い女の子。
ジャージのラインが私のジャージと同じ色、だから、
学年は一緒なわけで。
気にせず私は、ため口で話していた。
「なんか悩んでんの?すっげーボーッとしてる。」
「へ…?あー。んー。えっとぉ…」
「ハッキリしろよぉ。」
「…悩んでる、かな。」
ぽそ、っと言ってみただけなのに、
ずいぶん真剣な顔をして「聞いてあげるぞ」なんて言われてしまうと、
素直に話すしかなくなってしまって…。
初対面の女の子に、ついその告白の事を話してしまった。
「ふーん。浅野が。」
「うん…。」
「好きじゃないけど、断るのは傷つけちゃうし、って?」
「…うん…」
「いいんじゃね?そんなの。気にすんなよ。」
「……」
随分とバッサリした答えに、一瞬戸惑うも、
彼女はまた笑みを浮かべ、続けた。