「七虹、面識あるか分かんないけどさ、
篠原って奴誘ってみたんだけど…よかった?」
携帯を片手に戻って来た祐大くんが言った。
(篠原…?あれ、どっかで…)
「…それって、篠原翠…?」
「おっ。そうそう!知ってた?」
「うん…!仲良くしてくれてて。
さっきも一緒にいたんだけど、
友達と約束があるって、一緒に帰れなかったんだ。」
「あー。多分その友達も一緒だと思うんだけど、いいか?多分男子…。」
「うん、いいよ。大人数の方が楽しいもんね」
(すごい偶然だなぁ…。
そういえば、祐大くんと翠って同じクラスなんだっけ。
なるほど、それでかぁ。)
翠にまたも会えるのが楽しみで、自然に頬が緩みそうになった。
初めて青春らしい事が出来るのも、もちろん楽しみだけど。