思春期真っ只中の中学2年。

回りのやつらはよく、
変な夢を見ると、楽しそうに話していた。

『自分の好きな娘が、露出の多い格好で出てくる。』
と、そんな夢。

それを何週間と続けて見るそうだ。

何をいっているのか分からなかった俺だが、
すぐにその時は来た。

俺も、そんな夢を見てしまったのだ。

もちろん、出てくるのは翠で。

露出の多い格好何てのはしてなかったものの、
セーラー服で、なぜか海辺にいて、
風でなびくスカートがほのめかしい。

(くそ………っ)

翠に対してそんな感情を持つ自分が腹立たしくて、悔しい。

その夢を見なくなってからは、
翠と居ても普通に接する事ができた。

ただ、たまに、
自分の気持ちに負け、気持ちをいってしまいそうになるけど、
ギリギリセーフで理性を保った。

俺は多分、もう彼女以外の娘を好きになることはないと言えるほどの感情を、翠に抱いてしまっていた。