浅井の叫び声を聞いてか散らばった皆が集まってきた。
「大丈夫か!?浅井、藤本!?」
「何とか下が草でよかった…、」
「あぁ、死ぬかと思ったぜ…、」
「結構深いな…学校に戻ってロープになるもの取ってこよう。」
「でも長くて丈夫な紐なんてあるか?」
浅井達が落ちた穴は2〜3mぐらいの穴で自力で登るには不可能だった。しかも落ちた2人が身長が……あれなので手を伸ばしても届かない。
「身長があれとか言うな!!」
「えっ!?急にどうした藤本ぉ」
「何でもない…ってかロープって言ったら長縄しか思いつかない…」
「長縄って皆で縄跳びするあの?」
「あぁ、」
藤本が腕を組ながら呟いた。
呟きでも穴の中で響き上の皆へ届いた。
「…………むしろそれでよくないか?」
「俺もそう思う」
「よしっ取ってこよう。先生もいるだろうし…、」
「「おうっ!!」」
「待ってろよ2人共!!」
皆の足音が遠くなって行く。
ふと思ったが何故全員で行ったのか。
本当に前しか見えない人達である。
そんな彼らにすごく可笑しく感じる。
「よしっ皆を待つとしますか。」
「あっあぁ、そうだな…、」