「うそ………」




……
「あのね、」―――

隣でクラスの友達が話してる話しがたまたま耳に入った。





「尚輝先輩って、彼女がいるんだって。
しかも、あの、学年で1番かわいいって有名な、加藤さゆり先輩だって。」


「え………」





一瞬で終わった。




私の初恋。


………



いつの間にか私の頬には涙が流れていて。

隣で、ユキたちが何か言ってる。

でもそんなの耳には入らない。


私は訳のわからないまま、その教室を出た。

「チサ!!」


校舎の裏庭のベンチに座った
1人で泣いた。