自分の中での目覚めに気付いていると、後輩は口を尖らせた。


「そうやって年齢のせいにするのがよくないんですよ。高村さんは恋がしたいって言ってるくせに消極的です。矛盾してますよ」

「矛盾……」


すっかりオムライスのスプーンを休めて聞き入る私と、得意気に語る恋愛初心者の後輩。

両方恋愛スキル低いんだから、他の人が聞いていたら笑われてしまうかも。


「よかったら私、合コンセッティングしますよ!」

「えぇ?」


頭に浮かんだ最初の感想は

「うわー……合コンとか面倒!」

だった。


だけど、ドンッと胸を叩く後輩を見ると断ることもできず。


「……じゃぁ、よろしく」


本当に開催されるのかどうなのか。

願わくば開催されないことを願いつつ、半信半疑のままお願いした。