悲しい表情が
笑顔の奥に見える

そんな顔させてるのは
あたし…なんだよね…?   



「待って那月くん!」


鞄を背負って
上田先生のところにいこうとする那月くんの腕を

ガバッとつかんだ。




「うおっ、どした??」

「ご、ごめんあの……」


びっくりした那月くんに
咄嗟に謝った。



「なーんだよ」

優しい笑顔を見せて
あたしと目線を合わせてくれる。



傷つけたくない…
この人だけは……



「……那月くん…。無理して笑わないで」