妃奈はそういって
俺から必死で離れようとする。


「俺はいーけど、見られても。」

「だめだよっ!!!!那月くん…モテるんだし…」


ダメだって言ったから
てっきり芹澤にバレたくないとか


そう言われると思ってたから
嬉しくて、

自然と腕に力が入った。



「離したくねー…」 



妃奈の肩に頭を埋めると
ピクッとその肩が跳ねる。


愛おしくて仕方ない。





なんで


俺じゃないんだよ…