俺は今仕事が休憩に入ったので、
職場のすぐ近くの自販機の前にいた。
缶コーヒーを飲もうと思い
小銭を自販機に入れた。
そしてボタンを押そうと手を
伸ばした瞬間…
「黒崎さんッ?」
聞き覚えのある綺麗な声が俺の名前を
しっかりと呼んでいた。
その方向を見ると、やっぱり
あの車椅子の彼女だった。
……?
何か様子がおかしい。
顔面蒼白で、身体がかすかに
震えている。
何かあったのか!?
疑問を口に出そうとしたら
『久しぶりですね!!
待ちましたッ!?
じゃあ行きましょうか!!』
そう意味の分からないことを
言って、俺の腕を引っ張ってきた。
『ッえ、おい!!』