『あの、お気持ちは嬉しいです。

ですけど、ごめんなさい…』

とりあえず丁重にお断りした。
だけど、これがきっかけに彼は
毎日閉館ギリギリに来ては、本を
借りずに帰っていく。

そんな生活が続いた。


―――――……


「ねぇ、何かそれヤバくない!?

もろストーカー気質入ってんじゃん!!」


『う、ん…

やっぱりそうかな。

でも何かされた訳じゃないし…』


そう言ったら志保は怒りだした。


「何かあってからじゃ遅いから

言ってんの!!絶対危ないって!!

今日は私が残るから。

莉子は早めに帰りなッ」


やっぱり志保のこと好きだな。
いつも何かとうるさいけど、
こういうときはかなり頼りになる。


『ありがと~志保~!!

愛してるッ♪』


「はいはい。女の子に言われても

全く嬉しくないですよッ」



「『ぷッ』」


その後、図書館の中は二人の笑い声
が響いた。

もちろんしっかり怒られた…(笑)