思わず溜め息が出た。
『私と彼はそんなんじゃないの!!
ただ、たまたま悠くんのお父さんが
彼だったってだけで。
しかも会ったのだって昨日が
初めてだし。
多分もう二度と会うこともないよッ』
まあ、確かに昨日はあれから
何度か彼のことを考えてないこと
もない。
いや、寧ろ結構考えた。
この気持ちが何なのかなんて
分からないし、
なんだかわかりたくない…
もう二度と会うことはないんだし!!
忘れよッ。
『さ、仕事仕事~!!』
「はぁ~あ」
『何さ。』
「べーつにー」
それだけ言うと、志保は自分の
仕事に取り掛かった。