「莉子ちゃんだーっ!!」


…ガバッ


『ゆ、うくん!?』


え!?なにがどうなってるの!?


今の状況はというと、エレベーター
のドアが開いた瞬間さっきの
変な男と悠くんが一緒にいて、
私に気付いた悠くんが車椅子に
座っている私に抱きついている
ところだ。


「おい、悠」

…ッハ


フリーズしちゃった。


男が悠くんに声をかけたので
我に返った。

『あの、悠くんのお父さん

だったんですか?』


「ああ。」


そうだったんだ。
……ん!?てことは、


『悠くんッ!!今日退院なのッ!?』


「そうだよ~♪」


そうだったんだ。

『おめでとーッ♪

でもごめんね、何も用意してないや…』


せめて前もって知ってれば…


「全然いいよ!!

莉子ちゃんに会えたからッ」


何て嬉しいことを言うんだろ…


『ごめんねっ』


ありがとう。