「で、何?話しって。」
屋上に安曇を連れてきた。
フェンスの前に来て、話し始める。
「あぁ。面倒だから、率直にいうぞ。」
え……?
なんか、急に真剣になった……。
本当にヤバいみたい。
「闇夜が来る。」
「……は?なにそれ。」
本当になに?
来てるじゃなくて、来る?
未来形じゃん。
「……俺の能力。未来透視だ。」
「じゃあ…他の妖血の人たちは知ってるの?」
「できる限り、伝えたけど……」
さすが、天狗の妖血って感じ。
未来透視か……。
そんなことより、これは本当にヤバい。
この学校にはなにかと妖血が集まっている。
ここに闇夜が来るなんて……最悪の事態。
「闇夜の数は?」
「5人ぐらいで、中ボスレベルってところだな。」
中ボスレベルか……。
この学校に、戦えるような妖血は少ない。
私が守るしかない。
「安曇、あんたも手伝いなさいよ!」
「もちろんだよ。」
安曇は得意気に微笑んだ。
………気持ち悪かった。