「あ、塁って何年生なの?」

ずっと疑問に思っていた私は、
聞くことにした。

「お前は自分のクラスメイトのことも
しらないのか?ばかだなぁ。」


え?


こんな人いたっけ?




「あ、ははははっ!ごめんごめん。」


「何ごまかしてるんだよ。」


あ、ばれてた。


まぁ、そんなことはどうでもいいけど、


「はやく終わらせようよ。」


「ああ。そうだな。」





そう言って、
作業を始めたものの....。




届かない......。

どうしよう。

がんばって台にのって、
背伸びしても、
身長の低い私には、無理な話だった。






「きゃっ!!」


横から出てきた何かにびっくりして、
台から足を踏みはずしてしまった。





ん?

痛くない.....。


何かに包まれているような....。


顔を上げてみると、
そこには塁の顔があった。


「きゃっ!」


私は塁を押しのけてしまった。



「いて....。」



「あ、ごめん。助けてくれたのに....。
急でびっくりしちゃって....。」



「別に。」


あ、完璧怒ってる。



どうしよう。



「本当にごめんね?」







ばんっ!!

え?




私はいつのまにか、
壁に追い込まれていた。
そして、私の顔の横に塁の手がきている状態になっていた。


や、ばい。


私が慌ててオロオロしていると、


塁の顔が、ゆっくり近づいてきた。



え?



その瞬間、私の唇に
何か温かいものが触れた。




え?



私、塁とキス、し、た...?



「え~~~~~‼」


「それ以上、俺に逆らうと、
またキスするよ?」



不適な笑みを浮かべて
図書室を出ていった。



さっきのは、夢なんだろうか?



「いてっ‼」


ほっぺたをつねってみると、
やっぱり痛かった。


でも、塁にキスされたとき、
それほど嫌じゃなかったのはなんで?







そうだ。
私は気づいてしまった。




塁のことが、好き、なんだ。