「アリス、立てる?」
「仕方ないから手ぇ貸してあげる。」
倒れている私に手を差し出すのはレンとリン。
「ありがとう。」
私は二人の手を取り立つ。
この世界は本当に平和を取り戻した。
だってリンとレンはやっと一緒になれたんだよ?
「アリス、選択の時だ。」
セイヤさんはそう言って私に近づく。
「時間は十分あったはずです。」
セイヤさんの横で微笑むトオルさん。
選択とはこの世界に残るか、元の世界に帰るかという選択だ。
本来アリスはこの世界に求められて異世界からワンダーランドへやって来る。
でも今回は求められていたのではなく、レンに導かれたためアリスはこの世界にいる意味はないのだ。