side 赤の女王


苦しい。

アリス、アリスが私には必要なの。


なのに....

なのにっ!!


「レン!!アリスはまだなの!!?」


自分でもわかるほど弱々しい私の叫び声。


レンはまたアリスを連れて来なかった。


あぁ、ムカつく!!


「レン、お前はお仕置きされないとわからないの?」


私は胸を押さえて唇の端をあげる。


魔法を使える唯一の存在。

そんな私に敵うはずがない。


未だ黙ったままのレンに手をかざす。


「苦しめ。」


「.......。」