「レン、何してるの?」
可愛い声がこの空間に響く。
この声は....
「リン!!?」
リンが私たちの方に歩いて来る。
「レン、アリスに何かしたら....」
「何もしてないよ。」
リンとレンの静かな睨み合い。
うわ....
修羅場空気感じる。
「帰ろう、アリス。」
リンが強引に私の腕を掴んで歩き出す。
「あっ、待って!!」
私は転けないように急いで歩く。
後ろを振り向くとそこにはもうレンはいない。
「ねぇ、リン?なんでリンたちは仲良くないの?」
二人は双子なんだし、何よりレンのあんな表情を見てしまえば仲がワルい理由がわからない。
寂しそうなレンの顔。
「運命だよ。僕たちは相反する存在。だからだよ。」
「.......。」
意味わかんない。
運命なんて関係あるの?
リンは私が納得していないことに気づいたらしく『アリスたちの世界と僕たちの世界では価値観が違うんだよ。』って優しく笑って教えてくれた。
価値観か....。