「ここでうまくアリスに説明出来たらセイヤ、きっと許してくれるよね?」
「うん。許されなくても罰が軽くなると思う。」
「「名誉挽回♪名誉挽回♪」」
ウミとリクの話し声が聞こえる。
二人は私たちに聞こえないように話してるつもりみたいだけど少なくとも私には聞こえていた。
セイヤさんにも聞こえてるのかなぁ?
チラッ
そう思ってセイヤさんの方を見るとセイヤさんは苦笑いをしていた。
聞こえてるんだ。やっぱり。
「この世界では名前を持ってる人と持ってない人がいるの!!」
「それが名無し!!赤か白かに別れている何も知らない生き物!!」
「あー、えーとぉ....。」
ニコニコ笑う双子の顔を見て苦笑いする私。
これ、私がアリスって呼ばれている説明なのだろうか?
しかも、あの一瞬で疑問がたくさん出て来た。
何も知らない生き物ってどーゆうことよ?
赤か白かに別れているって?
「何も知らない生き物って言うのは本当に何も知らないって意味なんです。簡単に言えばアリスみたいに自分たちが生きているこの世界しか知らなかったり、はっきり言って名無しは僕たち、名のあるものに利用されている存在なんです。」
二人の説明にさらに説明を加えてくれたのはもちろん、トオルさんだった。