――――――――ねぇ、羅衆院、どうして私を特別に扱ってくれているの??
   
どうして私に対して優しくできるの??

どうして私に関わるの??

どうして私の恋心を・・・動かしてしまうの??

あのときあなたが私の手なんか握らなければこれから辛いことなんて何一つないよ。

いや、あなたが私と同じクラスにならなければ・・・。

私があなたと逢わなければよかったのかもね。





羅衆院の手は本当に暖かくて、優しい温度をしてて。

周りの女子の視線なんか気にならないくらい私を包んでくれてた。

私の鼓動がトクン、トクンと心地よく鳴っている。

男子に手をつながれたことなんて、なかったからかな。



「あっ!!花園っ!!ごめんな、いきなり。俺、キモイなっ!!!」

そう言って羅衆院は私の手を離した。

「いや、そんなことないよ。っていうか・・・ありがとね??」

「な・・・っ!!つーか、お前、その顔、反則かも・・・。」

そう言って羅衆院は私のおでこをツンとつつくと、「廊下、並ぼーぜ」と言って、廊下に行ってしまった。
面白い奴っ!!

「ぁ~やっと終わったぁ~」

そう言ってはいってきたのは愛羅だ。

「お疲れ様っ!!」

「あの先生たちねぇ、説教長くてねぇ、大変だったよぉ」

「ま、無事に帰ってきてくれて何よりですっ!!」

「意地でも私は帰ってくるよぉ」

ふふ。愛羅らしいな。