「「・・・。」」

私達に、長い沈黙が襲った。

「何かごめんな。入学早々。」

沈黙を破ったのは羅衆院君だった。

「え・・・。あ、大丈夫だよ。私は。でも、羅衆院君は??泣いてる女の子だっていたんだよ??」

「悪いことしちゃったとは思ってるけどな。」


意外と優しいかも。
だって、お世辞でも遠くから片想いの人を見てるだけっていう人たちには見えないのに。

はっきり言っちゃうと、うざい子??なのに、陰口一つ言わずにさ。

「優しいんだね。」

「え・・・??」

自然と思ったことが口から出てしまってた。

「あー、いや。そのね。いつも付きまとってくる子たちの陰口も言わずにね。逆に悪いことしちゃったぁなんて反省したりしてて。優しい・・・なって。」

何言ってるんだ私。

笑われるかな。
べただなぁって。

「ありがとっ。花園。俺、そんなこと言われたことなかったからさ。いつも、女だけにひいきしててうざいとヵ言われてきてたから。今の、マジで嬉しかった。」


「ううん。お礼言われることなんか何にも。後、私、羅衆院君のことうざいだないんて思ってないから。」

「お前も優しいな。あ、あとさ。俺のことは羅衆院君じゃなくて羅衆院か悠って呼べよ。」


「じゃ、羅衆院って呼んでもいい??」

「おうっ!!花園、一緒に教室まで行こうぜっ!!」


羅衆院といると心から笑える。

羅衆院が話してくれること全部面白いし、見た目からは想像もつかないことしたり。(ものまねしたりね)