そんな風に先輩がざわめきだしたから、急に居心地が悪くなってしまった。

「付き合ってる証拠、ないですよね??」

急に誰かがそう言い放った。

頭上にある、その人の顔を見た。

羅衆院。

先輩がみんな羅衆院を不思議そうに見ている。

「まぁ、付き合ってる証拠なんてないよね。」

誰かが言った。

「そうですか。なら、花園にそんなこと言わないでください。」

「「「「「・・・。」」」」」

申し訳ない空気が漂った。

「あんたも、漓罹華ちゃん狙いだからそんなこと言うのか??」

男子の先輩が羅衆院に詰め寄る。

「そういうわけじゃないですけど、花園が申し訳なさそうな表情を浮かべていたので、かばっただけです。」

「あっそ。」

またもや、変な空気になってしまった。

「き、気を取り直しておしゃべりしようっ。ね??」

そう、女子の先輩が言いだした。

「私は、櫻田美桜(さくらだ みお)っていうの。よろしくね。」

明るい空気にしてくれた美桜さんは、とっても可愛らしい人だった。

「よろしくお願いします。漓罹華です。」

「よろしくお願いしますぅ。愛羅ですぅ。」

「よろしく。」

そう言って、美桜さんはにっこりとほほ笑んでくれた。


それから、先輩と他愛ないおしゃべりをして、休み時間を過ごした。