「?」
「一緒にいた男の人です」

「知らないよ。道を教えてもらっただけ」

女の子二人。笑顔でお互い見つめ合う。可愛いと思った。

「次、トワ先輩のバンドなんです。一緒に最前列で観ましょう!」

熱い手に腕を引かれて誰よりも前に連れられて行く。

私の視線には暗いステージ、キミの歌声が聴こえてくる。熱狂だった客は鎮静へと変わる。