そう思った時、左のほほに痛みを感じた。

 振り返ると…。



 そこには唇をかんで、睨んでる母。


「いい加減にしなさいっ!」


 さっきのほほの痛みはどうやら母のビンタのようだ。


「なにがよ。」


 母の眉間にシワがよる。


「何を言ってるんですか? 聞こえません!」

 
 わざとらしい。

 もうなんなのよっ!!


「だからっ、

 (いい加減にしなさい)

 ってなんでアンタなんかに言われなくっちゃいけないのよっ」


 とうとう私もブチギレた。


「あんたのためだったんだからねっ!」


 えっ!!なにが?

 まさかアイツのこと!?