私はその辺を回って来てくださいと俊輔さんに言われた


しかも『智くん』と一緒に


「未来ちゃんは、どうして王子様みたいな人がいいの?」


無邪気に聞かれて私は赤くなる。だって恥ずかしいじゃない
こんな幼稚園児みたいな思考


「えっと……」


「まぁ、理由なんて作っても仕方ないよね好きに理由はないって俺は思ってるし」


智くんは真っ直ぐ前を見つめて私と歩幅を合わせながらゆっくりあるく


「そう、ですね……智くん?」


「ははっ、いいよ智で」

一応、年上の人だし君付けは抵抗あったんだけど 読んでみてよかった


人ごみの多い街に入る。どこ行きたい?といわれたときに孝弘さんと姉の話をして智についてきたらこうなった


「まぁ……俺はさ王子様じゃなくてもって思うんだよ」


「幼稚ですよね」


ふぅっーとため息をついてニコニコ人なつこい笑顔になった


「そうじゃないよ?ただ王子様を探すんじゃなくてさ、」


なにがいいたいのかがよくわからなくて智を見る

「……っだから、付き合ってくなかで見つければ良いんじゃないかな相手の王子様みたいなとこ」

「そう、ですね……」


「そう、ですねしか言ってないし、まぁ、自分さらけ出せるくらいの相手みつけて」


笑いながら私をみる。
これで智くん恋愛論終わりっと手をたたいて自然に私と手を繋いだ


こんなことにドキドキしてる私はまだ子どもなのかな


智が余裕に見えて少し焦る