「雪……?」
「雪だな」
外に出てみると、柔らかい雪がふわふわと落ちてきていた。
沙良ちゃんが今日は雪が降るかもしれないって言ってたのを思い出した。
「このくらいなら傘なくても大丈夫だね。さっそく行こうっ」
「あぁ」
差し出された暁の手を握り、私たちはテーマパークの中へと入っていった。
運良くイルミネーションを見ている間は雪はそこまで強くならなかった。
イルミネーションをすべて見終わり、テーマパーク内のレストランで夜ご飯を食べていると……私のスマホの着信音が鳴った。
こんなときに誰だろう……?
画面には"ママ"と表示されていた。
『ママ?どうしたの?』
『デート中にごめんね?今結構雪がすごくなってるみたいで、帰れるのか心配で……』