暁は歳が一つ上の18歳で、クルマの免許を持っててもおかしくない。
……だとしても、一言くらい教えてくれてもいいよね?
『なんで今まで秘密にしてたの?』
そう聞く私に、『言うタイミングがなかった』と暁は悪気なく言ってきた。
それにしても、まさか暁の運転する車に乗れるなんて……!
内心、楽しみで仕方なかった。
……そして、クリスマス当日。
お昼12時過ぎに私の家の前まで、暁は迎えにきてくれた。
「暁、今まで1番の超安全運転でいけよ。心優になんかあったらどうなるか分かってるよな?」
「分かりました。今日は心優さんをお借ります」
暁が車で迎えにくることを知ったまー兄は、私を押しのけて先に玄関を出て、車に乗る暁の方へと行ってしまった。