「俺も行ったことねぇよ」



ボソッと暁が言う。



「そうなの?じゃあ、2人ともイルミネーションデビューだね」

「暖かい格好してこいよ」

「うん!」



……私の家に着き、暁は自分の家へと帰っていった。



お風呂を上がると、着信履歴に暁の名前があり、私は急いでかけ直した。



『もしもし?どうしたの?』

『明日さ、親父の車借りれることになったから、車で迎え行く』

『え……っ、無免許運転はさすがにちょっと……』

『無免許なわけねぇだろ。車の免許は5月にとってる』

『そうなのっ?!』



……5月といえば、まだこっちに引っ越してくる前。

暁とも出会っていなかった。