なぜなら、隣を歩く暁が不機嫌オーラを全開に出しているからだ。
絶対に私のせいだよね、そうだよね。
……そのあとも、私が回りたいところまで暁がついてきてくれたりして、文化祭自体はすごくすごく楽しめた。
ただ、無口な暁がさらになにもしゃべらなくなっまてしまったので、2人の雰囲気は最悪だった。
文化祭最終日ということで、後夜祭があったが、体育館のステージで行われるダンスや歌を、私と暁は後ろの壁に寄りかかって見ていた。
まだ不機嫌な暁が気になってしまい、私は後夜祭に全然注目できなかった。
「暁……まだ怒ってる?」
大音量の音楽が鳴り響く体育館で、私の小さな声は暁にだけ聞こえているだろう。