こ、こここれは……っ。



まさか、私押し倒されてる……?



暁は今日、いったいいくつのドキドキを私に体験させようというのだろう。



これじゃあ、心臓がいくつあっても足りないよ……。



「上から見下ろすのもいいな」

「……っ」

「心優」

「な、に……?」



ついに好きって言ってくれるのかと思い、胸がソワソワして落ち着かない。



すると、暁は私の首元に顔をうずめてきた。



くすぐったくて、全神経が首に集中する。



「好きだよ」



静かな部屋の中で、暁の小さく低い声がはっきりと聞こえた。



近すぎる距離に、さすがに私のドキドキも暁にバレてるだろう。



私から離れた暁は照れることもなく無表情で、私の頬を手でガシッと掴んだ。