私、宮本亜希。今日からここ、西中学校の教師になります!それから、2年2組と2学年の音楽をうけもつことになりました。
2年2組のみんなは、どんな感じかな?いいクラスだったらいいなぁ。
そして、私が2年2組を明るくて元気で思いやりの行動ができるクラスにしたいな。


「みなさん、初めまして。私、宮本亜希です。よろしくお願いします。」
『よろしくお願いします!』
よかったぁ~、みんないい子たちそうで。
この子たちの為に頑張らなくちゃ!!

「宮本先生。ちょっといいですか?」
「いいわよ。」
やっと私も教師らしくなってきたわ。
「西浦君と倉田さんが、山中君をいじめてるんです。それだけなので失礼します。」
いじめ?私のクラスでいじめ?
そんなわけない。だって、私のクラスはみんないい子たちなのに。
そうよ。いじめ何かない!

それから、一週間後。山中君は、いじめに耐えきれなくて、首つり自殺をし死亡した。
机の上に置かれた遺書には、こう書かれていた。
『苦しい。怖い。誰か助けて。死にたい。死にたい。俺、悪いことした?
俺、藤井さんに頼んで宮本先生に相談したのに。なのに、なのに、宮本先生は何にもしてくれなかった。母さん、父さん、今まで育ててくれてありがとう。』
私のせいだ。あの時、私が信じていれば、話を聞いてあげれば、山中君は死ななかったかもしれなかったのに。
私、教師失格だ。山中君ゴメンね。

     ガラガラッ
「おっ、人殺しのお出ましだ!」
みんな、『人殺し』と言いながら私を見ながらニヤニヤ笑ってる。
怖い。
「先生、何で来たの?人殺しのくせに。帰れよ。人殺し。」
『帰れ。帰れ。帰れ。帰れ。』
「俺達のこと楽しませてよね。人殺し。」
怖い。怖い。怖い。
次のいじめのターゲットは、わ・た・し?
嫌だ。嫌だ。嫌だ。
「いっ、いやー。」
『あははははあははは』


    これが、私の地獄のような生活の始まりだった。