「ヒカルは今日でテスト終わりやんな?」

「せやで。文系は今日で終わり。理系はいつまで?」


文系と理系のテスト期間はずれている。
理系は文系よりもテスト開始日が遅れているので、終了日も文系よりも遅れているのであった。


「後1週間…くらい?」

「てか、お前大丈夫?」

「あー…、物理がちょっと危ういかもな~。」

「そうじゃなくて、何か元気ないよなぁ。」

「ん?そうか?まぁ毎日家庭教師はしんどかったけどな。でもテスト直前は休み取ってあるから大丈夫。」

「そういや、ハルとは最近会ってるん?」

「会ってないな~。あいつテスト前やったから会えなかったし、俺もバイト忙しかったし。あいつがテスト終わっても、今度は俺がテストやからなぁ。擦れ違いってやつや☆」

アキトはジュースのストローを噛んで遊んでいた。

「…お前さ…、ハルに会えなくて寂しいんちゃうん?」

アキトの口からストローが落ちた。

「…なんやソレ~。1ヶ月会ってないくらい平気やって。」

アキトはストローをいじっていた。


「アキトの元気の源はハルなんちゃう?お前が家庭教師の仕事くらいでへたばるわけないやん。」


アキトの手が止まった。


「…まぁ、俺はテスト頑張るわ。お前こそユイに、はよ会ってこいよ!」

ヒカルはニヤッと軽く笑い、アキトと別れた。