―合宿2日目

この日は朝からテニス。

アキトの周りには女の先輩が固まっていた。

「吉永くん!私と打ち合いしてくれへん?」
「あ~!私もしたいし。」
「なぁなぁ、吉永くんって彼女おるん?」
「それ、うちも気になってた!」


…前から薄々と気づいてたけど
アキト狙いの先輩が結構いるっぽいんだよね…。
まぁ、アキトは結構イケメンだし、勉強もスポーツもできるから当たり前のことだけど…。
特に、安藤先輩がアキトに猛アタックしてる。

先輩が相手じゃ、手出せないやん!!!


ハルはため息をついていた。


「…彼女はいないですよ。」
アキトの声が聞こえた。

「おらんの~!?じゃあ、好きな人は??」
安藤先輩が食いついた。

「…ご想像にお任せします♪すみません、俺、先にヒカルと打ち合いする約束してるんで、失礼しまーす♪」

アキトがうちらの元に走って帰ってきた。

アキトがハルの顔を見て
「ただいま♪」
と微笑んだ。

「お…お帰り。」

「お疲れさん。」
ヒカルがアキトに耳打ちした。

「もう慣れたわ。行くでぇ♪」

アキトとヒカルはコートへ走って行った。

「…前から思っててんけど…、」
ユイがアキトを見ながら口を開いた。